晩鐘/佐藤愛子


ようやく読了。
案外読みにくかったケド読み応えな作品でした。

元夫の死を知らされ
その出会いからの記憶と吐き出しようのない感情を
今は亡き恩師への手紙のような形で綴る老女流作家・藤田杉。
名前はほぼ仮名になってるけどほぼ事実を愛子さんの視点から描いたものかと。

今ウィキで見たら元夫(作中名は畑中辰彦)の負債は2億でそのうち3500万は愛子センセがかぶったみたいな。
離婚は借金取りを欺く偽装、と嘯きながらあっという間に別の女と入籍し
のうのうとまた杉に金の無心に来る辰彦。・・・まさにKZオブKZ★

親が資産家で幼児期の病で足の長さが違う障碍者だった辰彦は
同人活動や事業の企業を始めては何一つモノにならないまま借金を増やす放漫経営者><。
それを怒り狂いながらも金を渡し続ける杉は「結局彼に惚れてるんだよ、きっと」と言われていることを知り愕然とする。
『ソクラテスの妻』を標榜する荒くれ妻・杉は愛などかけらも残っていないのに完全に見離すこともできない
そんな自分の心理をうまく説明できない・・・・。



売り言葉に買い言葉?みたいに盗人の追い銭してしまう杉たんオトコマエ!(憤怒の作家と言われる所以?^^)
身障者である辰彦への同情もあると思う。
家族で自分だけ落ちこぼれで怠け者なコンプレックス?
そしてやることなすこと裏目に出る不運の持ち主?(ようやく得た遺産で株を買った途端にバブルがはじけたトコまで徹底^^)

杉の行動には情と諦観があるように思えた。
言葉ではなじりつつも完全には突き放せない。愛はとうに枯渇してもなにかしてやらずにはいられない。
年下の夫は流行作家になった妻に甘える気持ちもあったろうし
障害児として湯水のように与えられた庇護を引け目を感じていない「ふり」で受け取ることに馴れすぎていた?


でも杉タンもこの夫なくば書き続けるパワーは発生しなかったのじゃないかナァ?

辰彦にしても不実であろうとしてなったわけでもなく
安請け合いをしてはどこかで帳尻が合わなくなるというか
骨惜しみをするくせにええかっこしいなちよこパパンと同じ人種なんろうな・と><。
サイマーと呼ばれる人種に共通な欠落感はある種の知的障害にも思える。
ちょっと考えればわかることでしょうがあ!と。


でも理詰めでは片付かないのが世の中で
誰もなりたくて病気になるわけではないように
どうにも迷惑を振りまかずには生きられない人種がいて
(誰しも誰にも迷惑かけずに生きることは不可能なお互いさまな世の中にしても)
辰彦のような奴はこんな風にニヤニヤしながら平然と生きるしかできないのだろうな、きっと。
そしてそれを責めても改善される可能性がないのがわかってしまってたら
杉のように諦めて無関心と同情、そして憤怒するくらいしかできることはないような?


「血脈」も「晩鐘」も愛子センセのカルマ落としの意味もあるように感じたけぞ
生きることはカルマに向き合いあがくことに他ならない気もしたり・・・!やん><★

スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

麗藤ちよこ

Author:麗藤ちよこ
ちよこのブログへようこそ!

昭和中期生まれの老嬢が
感動したり興味を持ったりしたことを
節操なくミーハーに書きとめています。
主に読書日記。(腐傾向・雑読)

きわどい話題もありますので
精神的にお子様な方・シャレを理解なさらない方は進入禁止で★


伏せコメントと拍手コメントは基本的に一人で見てニマニマします。通常コメントには全レスを心がけております☆
空拍手が一番嬉しいので気軽にぱちってくださいな♪^^
(過去記事への拍手も大歓迎!)

記事・本文のリンクはご自由に。
報告不要で貼ったり剥がしたりしてくださってかまいません。



座右の銘というか目標は
『面白きこともなき世を面白く・・・』
楽しんだもの勝ちで☆^^

最新記事
最新コメント
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
グーパー
カテゴリ
DVD (3)
FC2カウンター
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
検索フォーム